- AGF®とは具体的にどういうお話で進んでいったのですか?
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まず、被害があった窯のうち、
一番よく使う0.4㎥サイズの修繕をお願いしました。
その後、私どものようにコーヒー好きな方たちのために、
その窯でコーヒーカップを焼いてくれないかという発注をいただきました。
窯がなければ、当然、我々は収入ゼロなわけですよ。
ものを作って販売するのが仕事なので、非常にありがたいお話でした。 -
プロジェクトに参加した6年間を振り返ってみて、
印象深かった出来事は? -
ふだんは会えないような人や、
世界的なファッションデザイナーのコシノさんに
お会いできたというのもひとつなんですけど、
我々は器を作って、それを使っていただくということをずっと続けてきたので、
我々が作った器を絵付け体験などのイベント会場で
実際に使われている光景を見られたことが一番うれしかったですね。
普段はお買い上げの後をイメージするだけですからね。
とても貴重な体験でした。 -
そういった体験をされたことで、
器を作る際の意識も変わられました? -
ますますいい器を作っていかなければいけないな、と感じました。
その器を使って、ずっと笑顔で美味しいコーヒーを飲んでほしいです。 - 先ほど、お2人もコーヒー好きと伺いましたが。
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はい、こういったお話をいただく前から、
コーヒーはものすごい量を飲んでいました(笑)。
僕らだけじゃなく、母も姉も甥っ子もコーヒーにはこだわりがあります。
特に弟の和馬はすごいですよ。私は朝起きてまず一杯飲むんですけど、
どのカップで飲もうか考えるところから始まります。
器は作っているので、売るほどありますから(笑)。
カップを選んだら、次はどういう淹れ方で楽しもうかなと、
コーヒーを飲むときは色々考えますね。 - 器によって、感じる味も違いますか?
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そうですね。
うちは陶器がメインで、磁器のものはそう多くないんですけど、
やはり口当たりとかで違いが出ます。
好きでやっている焼き物の仕事なので、自分たちのカップで飲むのが、
一番美味しく感じますね。 - コーヒーが最も美味しく感じる時はいつでしょう?
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仕事が終わって、ひと息つく時ですかね。
好きな音楽を聴きながらとか、最高ですね。
亡くなった親父(先代乾馬さん)もコーヒー好きでね。
いつもジャズを聴きながら飲んでいましたよ。
その影響で、コーヒーも音楽も好きになりました。お客さまを送り出して、その後に飲む一杯とか、
イベントが終わって片づけをした後の一杯もいいよね。
ああ、いい仕事ができたなって満足感とともに飲むのがね。 - コーヒーは堤家にとって生活の一部ですね。
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だって、コーヒー飲まない日はないですもん。ないよね?
私は摂取している水分の大半はコーヒーなので(笑)。1日中飲んでるね。